<少数民族のくらし紹介> タオイのすてき・ラオス

■ タオイ族 ■
南ラオスの山岳地帯(サラワン県タオイ郡)に多く居住する。
モン・クメール語族

親から子へ、代々受け継がれる手織布の技。織手の頭の中に描かれた色彩とデザインは1枚1枚がオリジナル。塩ビ管や木を用いて手作りされた素朴な腰機で、約2週間ほどで織り上げられます。大木の木陰で女性たちが思い思いに腰を下ろし、おしゃべりに興じながら織る姿はさながら「井戸端会議」。女性たちの情報交換や社交の場でもあるそうです。(女性に限らず男性も織手となります。)

力強い色使いと、ラオスの他の民族の布のように龍やゲンゴロウや花などの文様ではなく、緻密なパターンをアクセントにするデザインが特徴です。ビーズを織り込む技法を有する村もあります。

布は売ったり物々交換されるほか、家族の衣類(上着・シン tube skirt・赤ちゃんの抱っこ紐など多様に活用されます。(綿を栽培している村もあれば、市場で糸を買う村もある。)

中国やタイからの化繊の布が安価に出回るようになり、昔ながらの手織物は減少しつつあります。AEFAでもできるだけ布を購入して、手仕事を誇りに思い、伝統として残ってほしいと願っています。